SSブログ

前回の証明 [数学]

f(x)=a0+a1x+a2x^2+・・・・+amx^m
am≠0 aj∈K

と記すと、φ∈Gfにたいして

 0=φ(f(αj)=a0+a1φ(αj)+a2φ(αj)^2+・・・amφ(αj)^m

  となり、φ(αj)もf(x)の根であることがわかる。

また、(φf)(x)=φ(a0)+φ(a1)x+・・・φ(am)x^m
=a0+a1x+・・・+amx^m=f(x)

が成り立つ。αjがf(x)のlj重根であるときもφ(αj)もf(x)のlj
重根となる。説明は省くが。

また、φ、Ψ ∈Gf に対し、(φ・Ψ)(αj)=φ(Ψ(αj)である。

よってΦ(φ・Ψ)=Φ(φ)Φ(Ψ)が成り立ち、Φは群の準同型である。

Φは単射であることもわかる。

以上、かなりはしょったが、証明とします。

まだ、先があります。むずかしいですね。

ガロア群の元がひきおこす解の置換 [数学]

前回の証明ですが、適当なものがみあたりません。

で、飯高先生に電話で聞いてみたら、何に変換するかどうかは
わからないけれど、とにかくなにかに変わるだろうということでした。

いろいろ参考書を当たってみますので、この証明はしばらく
お待ち下さい。

方程式の係数を変化させないのだから、なにか別の解にかわる
と考えてよいかと思います。

100回目のUPだから、記念すべきことを書きたかったのですが。
すみません。

ガロア群と対称群の関係について [数学]

この項は非常に重要であると思います。

体Kの元を係数とする多項式f(x)の相異なる根を{α1、α2、、、αn}

とすれば、f(x)の体K上のガロア群Gfの元φはf(x)の根の置換

   φ(αi)=ασ(φ) σ(φ) ∈ Sn を引き起こす。

   このとき 写像 Gf → Sn
           φ  → σ(φ)

は群Gfから群Snの中への同型写像である。

方程式のガロア群を調べることは対称群を調べることと同値になることが

言えるのである。この証明は次回に載せます。私もこの定理は難しいと

思っています。

ガロア群へ [数学]

自己同型の続きです。

一般に、体の拡大K/Fがあるとき、K/Fの自己同型とは、K
からKへの1対1写像で、和と積をたもち、Fの各元を動かさ
ないものと定義される。

ここで次の事が言える。

K/Fの自己同型σは、Kの各元βを、F上βと共役な元に移す。

証明 βがみたすF上の既約方程式を、g(x)=0とする。

g(β)=0

このとき g(σ(β))=σ(g(β))=σ(0)=0

より言える。

K/Fの自己同型全体の集合Aut(K/F)は写像の合成のもとで

群となる。これを自己同型群と呼ぶ。

とくにK/Fがガロア拡大のときは、Aut(K/F)を

Gal(K/F)と書き、K/Fのガロア群と呼ぶ。

Kが方程式f(x)=0の根体(以前出てきた)のときは

Gal(K/F)を方程式f(x)=0のガロア群とも呼ぶ。

ガロア群は前にも出てきましたね。

すこしはわかりやすくなったでしょうか。

自己同型群再び [数学]

前回の続きです。

Q(√2)からそれ自身への写像σを考える。

a+b√2 → a-b√2 (a,bは有理数)

これは1対1の写像で和と積で閉じている。σ(x+y)=σ(x)+σ(y)

σ(xy)=σ(x)σ(y)

さらに、Qの各元を動かさない。σ(a)=a (aは有理数)

このような写像σを、拡大Q(√2)/Qの自己同型と呼ぶ。以前に書いた
かもしれませんが。

    Q(√2)/Qの自己同型は、ほかには恒等写像1しかない。

その説明は略す。説明がややわかりにくいから。

ここでQ(√2)/Qの自己同型全体の集合 Aut((Q(√2)/Q)={1,σ}

は写像の合成を考えるとき群をなす。これをQ(√2)/Qの自己同型群

とよぶ。

次回はまたこの続きを書きます。

ガロア拡大再び [数学]

前回の続きです。

一般に体Kに係数をもつn次方程式 f(x)=0
が重解を持たないとする。そのn個の解α1、α2・・・αn
をFに添加した体K=F(α1、・・、αn)を方程式fの
根体とよびます。また、拡大K/Fをガロア拡大とよびます。

ここで自己同型が出てくるのですが、次回に回します。

続拡大体 [数学]

前回に続いて。

1の立方根は、1とω、ω^2 です。
ここで後ろの2つは、Q上の既約方程式の

  x^2+x+1=0 の2解です。

これらを互いに共役な解といいます。

  √2と ー√2もQ上互いに共役といいます。

Q(2^(1/3))に、ωを添加した体をQ(2^(1/3)、ω)
と書きます。この場合添加の順番はどちらが先でも
同じです。

この体の元は

a+b(2^(1/3))+c(2^(1/3))^2+pω+q2^(1/3)ω+r((2^(1/3))^2ω

(a,b,c,p,q,rは有理数)でただ一通りに書けます。

よってQ(2^(1/3)、ω)はQ上6つの基底とする
ベクトル空間となり拡大次数は6となります。

次回はまたこの続きを書きます。

拡大体の補足 [数学]

同型の続きを書く前に体のことをすこし書きます。

有理数と√2から、加減乗除して得られる数全体も
体である。これをQに√2を添加した体とよび、
Q(√2)と書きます。

Q(√2)はQを含むので、Q(√2)はQの
拡大体、QはQ(√2)の部分体といいます。
Q(√2)/Qであらわします。

Q(√2)の元は、a+b√2(a,bは有理数)の形に
ただひととうりに書ける。
このことからQ(√2)はQをスカラーとしたとき
、1と√2を基底とするベクトル空間とみなせる。

この基底の数2を、体の拡大の拡大次数とよび
[Q(√2)/Q]であらわします。

同様に、Qに2の3乗根を添加した体の各元は
  a+b2^(1/3)+c2^(2/3) (a,b,cは有理数)

の形に、ただひととうりに書けます。そのためQ(2^(1/3))
は、Q上、1、2^(1/3)1、2^(2/3)を基底とする
ベクトル空間となり、拡大次数は3となります。Qからの。

この辺は以前に書いたかもしれませんね。

同型補足 [数学]

前回の同型写像で補足しておきます。

私も最近きずいたことですが、同型写像σは根の
一対一の写像で、根の対称置換(対称群)ととらえると
代数方程式の係数は、基本対称式なので

任意の変換に対して不変となります。
σ(ai)=ai はここからきています。

すこしだけ分かった気がしませんか?。

続同型について [数学]

同型に関する定理をもうひとつ。

Q上代数的数は、任意の同型によりQ上の共役数
に写される。

証明は下のようになります。

 αを代数的数、σを一つの同型写像とする。α
のQ上の最少多項式を

  f(x)=x^n+a1x^n-1+・・・+an ;ai∈Q

とすれば

  f(α)=α^n+a1α^n-1+・・・+an=0

よって前回の結果と、σ(ai)=ai より

  0=σ(f(α))=σ(α^n+a1α^n-1+・・・+an)

=σ(α^n)+・・・

   =σ(α)^n+・・・

   =f(σ(α))

より、σ(α)もf(x)の根となります。
よってσ(α)はαの共役数の一つです。

以上です。

次回はこの続きを書きます。

同型について [数学]

同型の定理です。

有理数はどのような同型σでも不動である。

σ(r)=r ∀r∈Q

証明はつぎのようになります。

  σ(1)=σ(1*1)=σ(1)*σ(1)≠0

より σ(1)=1

また 任意の自然数nはn個の1の和だから

  σ(n)=n

また 任意の有理数 r=±m/n は

  σ(r)=σ(±m/n)=±σ(m)/σ(n)=±m/n=r

より定理は成立する。

これらがどういう意味をもつのか、今は不明です。


続共役について [数学]

前回の続きです。
aのどのような(n-1)次の多項式の逆数もそのように表される
ことをいいます。

今、aの任意の(n-1)次の多項式を

   g(a)=a^n-1+t2a^n-2+…+tn-1

とすれば、g(x)=x^n-1+x^n-2+…+tn-1 はf(x)よりも
低い次数なので、共通根をもたず、f(x)とg(x)の最大公約数
は1です。そのため、ある多項式u(x),v(x)があって

   u(x)g(x)+v(x)f(x)=1 となり
   u(a)g(a)+v(a)f(a)=1 です。

ここで、f(a)=0 ですから u(a)g(a)=1 となります。

つまり、u(a)はg(a)の逆数です。
よって前回の結果から、u(a)は、aの(n-1)次の多項式に
書き直せます。

したがってF(a)の元がすべて、aの(n-1)次式に表せます。

そのときの式は一意的となります。

すこしむずかしいですね。

共役について [数学]

前回のF(a)の表示の証明です。

まず、aのF係数多項式は、すべて(N-1)次の多項式に書き直せる
ことをいいます。そのために、aの最少多項式をつぎのようにし
ます。

   f(x)=x^n+s1x^n-1+・・・+sn

とすれば

   f(a)=a^n+s1a^n-1+s2a^n-2+・・・+sn=0 なので
    a^n=-(s1a^n-1+s2a^n-2+・・・+sn)

のように、(n-1)次以下の式で書けます。
また,
a^n+1も(n-1)次以下の式で表せます。よってaの高次のベキを
置き換えていくことができます。

a^n+1=a・a^n=-a(s1a^n-1+s2a^n-2+・・・+sn)
=-(s1a^n+s2a^n-1+・・・+sna)
=(s1(s1a^n-1+s2a^n-2+・・・+sn)-(s2a^n-1+・・+sna)
だからです。

この続きは次回に書きます。まだ証明は終わっていません。


共役と同型について [数学]

αを体F上に代数的な数、αのF上の最少多項式を

  f(x)=x^n+a1x^n-1+・・・・+an ; a1,a2,,,,an ∈F

とする。f(x)はn次式ですから、α以外に(n-1)個の根をもって
います。それらをα=α1、α2、、、、αnとするとき、
これらをF上互いに共役な数であるといいます。

FにF上既約なf(x)の根を添加するとき、どの根を添加するかで
見かけ上は、n個の体F(α1)、F(α2)、、、F(αn)
が生じます。体として同じ時と、そうでないときがあります。

体F上共役な数a,bの生成する体F(a),F(b)はまったく同じように
表記されます。

  F(a)=F+Fa+Fa^2+Fa^3+,,,Fa^n-1

のようにです。証明は別途とします。

ここで同型の概念が生まれました。

二つの体KとEに対して、KからEのなかへの写像σが、
Kの任意の元x、yに対して次の条件を満たすとき
σをKからE(のなか)への同型(写像)といいます。

  σ(x)=0 と x=0 が同値。

  σ(x±y)=σ(x)±σ(y)

σ(xy)=σ(x)σ(y)

σ(x/y)=σ(x)/σ(y) (ただし y≠0)

このときσがKとEが全単射の関係にあればKとEは同型で
あるといいます。

この辺は以前書いたことと重複しているかもしれません。

続々円分多項式 [数学]

前回の続きです。
φ5(x)がどうなるか書いていませんでしたのでここで
載せてみます。
x^5-1=(x-1)(x^4+x^3+x^2+x+1)となり
x=1は最初から1なので原始根ではありません。

なので、φ5(x)=x^4+x^3+x^2+x+1

となるかと思います。これは確認していませんが
おそらく合っているかと。
φ5(x)は、4次方程式なので公式から解が求まります。
計算の得意な方は解を求めてください。

5次の方程式で解が求まる場合の例ですね。

続円分多項式 [数学]

以前に記事にした円分体の所で私の記述が説明不十分だったので
補足しておきます。1の原始n乗根というのは、n乗して始めて
1になるもので、たとえば3乗根のばあい、1はべき乗せずに、
最初から1なので原始ではありません。ωとω^2が原始3乗根
です。

1は1のn乗根ですが。
1の原始n乗根を根に持つ多項式を円分多項式といいます。

φ1(x)=x-1
φ2(x)=x+1
φ3(x)=x^2+x+1
φ4(x)=x^2+1

具体的には上記などです。

ではφ5(x)はどうなるのでしょう?。

ζをcos(2π/5)+isin(2π/5)とすれば
ζ^2とζ^3とζ^4とζ^1を根とする多項式です。
cos(2π/5)を計算すれば出てくると思います。
どなたか計算してみて下さい。
この項は間違いかもしれません。どなたか調べてください。

べき乗根と巡回群 [数学]

すこしバックします。

1のベキ根でたとえば12乗根について考えます。ζ12をcos(2π/12)+isin(2π/12)とします。

ζ12はべき乗を繰り返すと、1の12乗根すべてを生成します。それと同じように、べき乗を繰り返すと1の12乗根すべてを生成する数は、1の12乗根のうちに何個あるか、というのが問題です。

答えは1乗、5乗、7乗、11乗です。

なぜほかの根が駄目なのかといえば、たとえば2乗などはいくらべき乗しても偶数次のべき根しか生成しません。

12と素な次数のベキ根しか生成元にしかなりません。
これは12以外の場合も同じです。

それで、X^n-1=0の根は、nと素な次数のべき根は
単独でn次べき根をすべて生成でき、群となります。
巡回群です。

なぜ、このようなことが重要なのかはほかのところで出て
くると思います。今ではまだわかりません。

商群について [数学]

整数全体の集合Zは加法のもとで群となります(加群)。

ここで天下りになりますが、ご容赦を。

Zのなかで、たとえば7の倍数全体7ZはZの正規部分群
になります。

この部分加群7Zによる剰余類は次のようになります。

A0=7Z、A1=1+7Z、A2=2+7Z、、、、A6=6+7Z

いま、各集合A0からA6をそれぞれ一つの元とみなし
新しい集合Lとします。

L={A0、A1、、、、A6}

この集合Lの任意の2つの元の和を定義する。
A2+A4=A6
などである。

Lはこの加法のもとで加群(アーベル群)をなす。
0にあたる元はA0である。

このときA1の逆元はA6などである。

この加群を、部分加群7ZによるZの商群とよび

   L=Z/7Z のように記することにする。

一般に7のかわりに自然数nを使っても同じで

   L=Z/nZ

と示される。商群がLである。

一般に、Gを群、Nをその正規部分群とする。GのNに関する

剰余類をひとつの元とみなし、剰余類全体の新しい集合
G/Nを考える。

この新しい集合の任意の2元、aNとbNの積を(aN)(bN)=abN

で定義する。この積の定義のもとでG/Nは群となる。

ここで単位元はNであり、aNの逆元はa-1Nである。

以上、途中で略記したところもあるが(G/N)は正規部分群Nによる
Gの商群とよばれる。

難しいですね。

巡回群 [数学]

ひとつの元からなる群のことを巡回群といいます。その元のことを
生成元といい、生成元のn乗が単位元となる。

巡回群はアーベル群となります。が、逆は成り立ちません。
このへんは以前に書いたかも知れません。

証明は略します。

S3と位数6の巡回群は同型ではありません。S3は非可換群
であり、巡回群は可換群だからです。

次回は商群について書きます。

続交代群 [数学]

交代群について補足します。
交代群Anとは偶置換のみからなるSnの部分群です。

で対称群は、n≧3のとき、Snは、次のようになります。(12)、(13)、(14)・・・(1n)の互換あるいはその積で表されます。
また、Anは(123)、(124)・・・、(12n)の巡回置換およびその積からあらわされます。

証明は次のようになります。

まず、Hが(12)(13)・・(1n)の互換あるいはその積で表されるものだとします。この時、(1i)(1j)(1i)=(ij)から(ij)∈H。また任意の置換は互換の積なので、Sn⊂H。よってSn=Hとなります。

Anについては以下のようになります。
Kが(123)、(124)、・・、(12n)の巡回置換あるいはその積で表されるとします。この時、(12k)=(12)(2k)よりK⊂An。
また任意のAnの元は、(1i)(1j)というかたちの積で表されます。そこで(1i)(1j)=(12i)(12j)(12j)だから、(1i)(1j)∈Kとなります。よってAn⊂Kとなる。したがってAn=Kとなります。

証明終わり。

注意 このときAn(n≧4)はアーベル群ではありません。

あみだくじで試してみると分かりやすいと思います。

正規部分群の例 [数学]

前回商群の例をあげると書いたが今回は見合わせ。
で、対称群を少しだけ調べてみます。

4次の対称群S4の部分集合V4を考える。

V4={e、(12)(34)、(13)(24)、
      (14)(23)}

とする。2つの互換の積であるが。
V4は群となっている。このV4をクラインの
4元群という。V4はA4の部分群である。

このことはA4の元を調べれば分かるのだが、
省略します。

このV4はS4の正規部分群となっている。
証明は次回以降に書きます。

互換による置換は、あみだくじの横棒を互換の
縦棒同士を結ぶことで分かりやすいと思います。


正規部分群と商群 [数学]

すこしまた群にもどります。

あまり証明をつけないのでわかりにくいかとも
思いますが。

まずn次対称群の部分群であるn次交代群は
Snの正規部分群となります。n次交代群を
Anと表記します。

またGを群とし、NをGの正規部分群であれば
a∈Gに対してaNのことをNによる剰余類
という。G/NをNによる剰余類全体とする。

G/Nは群となる。これは以前にも記事にしたようです。
またG/NをNによるGの商群といいます。

この商群の例を、別途挙げます。商群は、正規部分群と同じく重要です。

グラフの問題(一筆書き) [数学]

ちょっと話がそれます。
トポロジーの関連です。

ケー二ヒスブルグの橋渡りという
有名な問題があります。

オイラーが解決したそうです。

その考え方を紹介します。

有限個の点(頂点)とそれらを互いに
交わらない線分で結んで得られる図形を
グラフと言います。頂点pから発する
線分がn個あるときpをn位の頂点と
いいます。このグラフの一筆書きがで
きる条件を求めるのが問題です。

nが偶数のとき、頂点pは一筆書きの
途中にあるか、出発点であり終点である
かの2とうり考えられます。

もしグラフの位数がすべて偶数位ならば
どれかの1つを出発点・終点として
ひと筆書きができます。

次に頂点が奇数位のときは、2つの
場合となります。
頂点pから出発し、また戻ってきて
再度出る。または頂点pに入り、出てい
き戻ってくる。

それで、奇数位の頂点がちょうど2つ
あれば一方が出発点で他方が終点となり
ます。3つ以上あれば一筆書きはできません。

オイラーの考えではグラフの中に
奇数位の頂点が3つ以上あればできない、
というものです。

ケーニヒッスブルグの場合奇数位の
頂点が4つあるのでひと筆書きはできない
ということになります。

オイラーという人はいろんな場面にでて
きますね。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

正多面体群 [数学]

球に内接する正多面体の頂点を変化させない操作は
群になります。(回転により)

たとえば正6面体群の位数は24で、これは4次の対称群
と等しくなります。詳細には書きませんが。

では5次の対称群の多面体群はあるのかどうかですが、
結果をかけば、ありません。

5次の交代群に相当するものはあります。
これは不思議ですね。

正多面体について [数学]

ちょっとわきへそれますが・・・。

球に内接する多面体が5種類しかないという
ことは、ギリシャのプラトンにより知られて
いたという。

しかし、どうやって彼がこのことをしったの
かは分っていない。ユークリッドの原論によ
れば次のようになるという。

正多角形の1つの頂点に正p角形がq個集ま
っているとする。正p角形の1つの内角は、

 (p-2)180/pであり、この角度の
 総計は360度より小さい。

 つまり (p-2)180q/p <360

 変形して 1/p+1/q >1/2

pとqは3以上だから、これを解くと、

 1/p >1/2-1/q ≧ 1/6で

pは3,4,5となり、qはそれぞれ

(3,4,5) 、3、3となる。

これらをの可能性から、正4面体、正8面体、
正20面体、正6面体、正12面体ができる。

最後のところがわかりにくいですね。

前回の補足です(部分群) [数学]

ある群の部分群を調べることは、とても重要です。特に可解群で
考察されます。

ある群があるとき、自分自身も部分群と考えます。そして恒等
置換も部分群です。

もとの群から恒等置換まで調べていく途中が重要な事らしいです。
そこにこそガロアが最初に考えた叡智の結晶があるのだと思い
ます。

対称群の部分群について [数学]

ある群Gがあり、それは対称群であるとする。いまその
位数が有限である時、部分群がいくつあるか考えてみる。

S(1)の時は部分群は自分自身であり、S(2)の
時は自分自身と、折り返し(自分自身と)で2つしか
部分群はない。

ではS(3)のときはどうか?。これは6つある。
自分自身と回転(1つ)、折り返し(3つ)の場合
と、単位元のみ、である。S(4)の場合はどうか?、S(5)の
場合はどうか?。今は私にも分らない。

もしご存知の方がおられたら教えて下さい。

基本的な事 [数学]

なんだか振り出しにもどりそうで、どうかと思うが
ご勘弁を。

まず方程式論とは、方程式の解と係数の関係を
調べることです。

そして、方程式の群そのものを見るよりも、その
なかの部分群があれば、もとの群がどういう物
か分かりやすくなるともいえます。

そして方程式のもつ対称性とは、なんらかの変換、
あるいは作用により不変な性質のことです。

その展開はまだこれからなんです。なかなか進ま
なくて恐縮です。

最小多項式 [数学]

前に記事にしたかもしれませんが、最小多項式について述べます。定義です。

aが体F上で代数的であるとは、aがFの元を係数とする多項式の根であることを言います。

aを根とする最小の次数であるF係数の多項式(既約多項式)で、最高次の係数が1のものを、aのF上の最小多項式と言います。

またその次数がnのとき、aはF上n次の代数的数であるといいます。その例として、(x-1)は1の、(x^2-2)は√2のQ上の最小多項式です。

最小多項式の重要なことは次の定理です。

  aのF上の最小多項式f(x)は、aを根にするすべてのF係数多項式を割り切る。

証明は略します。


ポアンカレ―予想解決 [数学]

閑話休題です。

NHK出版から出ている「100年の難問はなぜ解けたのか」をよみました。ロシア人の数学者ペレリマンが最終的に↑の予想を解決しました。前にもここで記事にしました。

TVバージョンから書籍読みと変えて、なかなか証明への経緯がよく分かるようになりました。ペレリマンの証明の前には、何回かの予備命題が証明されていました。そのなかで群論があらわれています。

この予想はトポロジーの革命的な発展を促し、だれもがトポロジーの手法で証明されるだろうと考えていましたがペレリマンンは代数幾何学の応用で証明しました。

高次元の宇宙モデルから3次元へと空間を下げていきとうとう解決しました。詳しい説明は分からなくても十分楽しめました。

若い時には米国の研究所で研究に専念した博士は、厚遇の誘いを断りロシアへ帰りました。その後7年ぐらいかけて証明を完成させ、自分でも納得できるようになってから世紀の難問解が世にでます。

ペレリマンはインターネットで論文を発表し、検証のため米国の大学で内容を説明しました。しかし世界中でその証明を認められた後、彼はなぜか人前にあまり出なくなります。数学では研究者は純粋性が求められ
博士は長期間の孤独な研究生活にある意味で疲れ、あふれる才能を世界に発信することを止められました。

博士は少年の頃から優れた才能を認められ世紀の難問を解決しました。それにしても外からは決してわからない宇宙の形が数学で分かると言うのは不思議なことです。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。